中庭

草の響きの中庭のネタバレレビュー・内容・結末

草の響き(2021年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

表向きは実生活破綻のスキャンダル・イメージを抱える東出昌大が、一人の女性と家族を持つことに失敗する映画。
精神の病は目に見えない形で酷く進行しており、レクサプロをオーバードーズする絶望的な時季と、こぼれた粉を指で集めて舐めとる仕草に背筋が凍る。
病棟職員が目を離した隙に外へ歩き出て、その勢いのまま柵を飛び越える体躯の機敏さに、過酷を伴いながら明らかな希望が宿る。
二つの物語が交錯する、岸辺の公園の円周を使ったダイナミックな移動ショットがある。
斎藤久志の名前を把握していなかった自分を恥じる。
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