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ひまわりのjamのネタバレレビュー・内容・結末

ひまわり(1970年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

今年は梅雨が長かったせいか、
いつもより夏が短く感じられます。
夏の風物詩といえばいろいろありますが、
ひまわりもそのひとつ。

知らなかったのですが、ひまわりはロシアの国花なんですね。
ロシアでは食用としても重宝されていたとかで、
国花になった経緯にも関係しているのかも。

さて、有名だけれど観たことがなかったこちらの映画。
ヘンリー・マンシーニのメロディアスなテーマ曲と一面のひまわり畑…


イタリアの海岸で出会い、結婚
男はロシア戦線で生死不明に
彼の消息を手繰りに訪れたロシア
列車の窓から見える一面のひまわり

記憶をなくして、ロシア人として現地で妻子と暮らす愛する人…
そして彼女は…

って
これは…
"はいからさんが通る"じゃないですか!
許婚の少尉が出征して記憶喪失
ロシア人侯爵としてヒロインの前に…

おそらく、はいからさんの方がこの映画にインスパイアされて描かれたものなのでしょうけれど
じゃじゃ馬の紅緒と少尉の恋の行方に胸震わせた昔の記憶が蘇りました

こちらのヒロイン、
ソフィア・ローレンもとても気性の激しい女性で
冒頭から怒鳴りまくるその姿が少し怖くて

さらには二人が出会って愛しあう様子が
あまりにもイタリア丸出し(イタリアの方、すいません…)でちょっと感情移入しづらくて。

ロシア人となって可愛い妻と暮らす様子を見る
ヒロインの辛さをひしと感じたけれど

終盤、よりを戻したく迫る男の愚かさに対して
新たな幸せをつかもうと前に進んでいるヒロインのしたたかさ

さて
はいからさん、の方のラストはどうだったかな?
…すっかり忘れていて、調べてみると。
ああ、やっぱり日本の少女漫画は、乙女の夢を叶えるものなんだなあと改めて。


私ははいからさんの方が好きですね。
大人になって、自分もそれなりに経験したからこそ、
見たい夢があるから


もうひとつ書きます。
ユジク阿佐ヶ谷。
阿佐ヶ谷の住宅街にあるミニシアターです。
ほんとうにこじんまりした可愛い映画館ですが、こだわりの特集が好きで、なおかつ通いやすいので仕事の前、仕事終わりによく行きました。
残念ながら、このコロナ禍の影響で8月28日をもって休館となります。
こうして、志のあるミニシアターがまたひとつ沈黙。
再開は未定とのことですが。
いつかまた。あのチョークで描いた壁画を見に阿佐ヶ谷の駅に降り立つ日を…
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