ウルフガー

キャメラを止めるな!のウルフガーのレビュー・感想・評価

キャメラを止めるな!(2022年製作の映画)
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アマゾンプライムにて鑑賞。話はオリジナルとほぼ同じで、違うのはオリジナルをフランスでリメイクするという設定。リメイクかつ続編という不思議な構造で、そのことでさらに面白くなっているかは微妙。むしろ「ん?」と思うことも発生しているか。いつも言う確認作業に近い鑑賞だった。

面白いかどうかで言うと面白いが、その面白さはオリジナルにすでにあった部分で、新たな何かがあるわけではない。役者の力や映像的な部分はグレードアップしているが、この話ってそこが強化されたからと言って面白さが増すわけではないんだなと思った。むしろ愛嬌といったものが減じている印象。

というのも無茶な状況でとんでもないことになっていくのを笑おうという趣旨なので、暴力であったり劣悪な状況とか扱いが、リアルな演技で生々しくなればなるほど笑えなくなるんだよね。オリジナルの嘘っぽさが、あれは映画として完成度が低いのではなく計算だったということがあらためてわかる。

映画にまつわるいろんないろんな問題、ハラスメントや劣悪な環境といったこともつまんでいるけど悪手だと思った。こういったラストである限り、つまり「映画が完成したからめでたしめでたし」にしてしまう限り、結局うやむやになるわけで触れない方がよいのだよな。おそらく逆のメッセージになってしまう。それほど深刻なことではないけどこれちょっと気になった。
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