すがたる

祈り 幻に長崎を想う刻(とき)のすがたるのレビュー・感想・評価

3.6
舞台の上演も難しい田中千禾夫の戯曲を映像化したのは素晴らしい。でも、原作のもってる詩的な豊かさは弱くなってしまったかなあ。

戦後12年目という時代のことを考える。今だったら3.11を振り返るときの感覚に似ているだろうか。まだ人々の記憶にも新しくて、容易に言語化できない感覚が田中千禾夫を抽象的な言葉の世界に向かわせたのかな、とも思う。今撮るとなるとまたその時とも違う読み直しが必要なのかもしれない。なかなか難しい。

浦上四番崩れ、キリシタン迫害を語るうえで避けて通れないモチーフだけど、もうちょっと違う見せ方があったんじゃないかと思ってしまう。