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ベネデッタのせっのレビュー・感想・評価

ベネデッタ(2021年製作の映画)
4.3

キリストと交信したり聖痕がその体に刻まれたりと様々な奇蹟を起こし、修道院長になり人々の信仰を集め成り上がる話。

女性は蔑まれ同性愛が大罪とされたこの時代に、どうにか自分の望みを叶えるために上手く立ち振る舞い、出世していく一人の女性の成功物語。

正直ベネデッタがどこまで信心深いのか、自分の幻想をどこまで本気で神のお告げだと思っていたのか、そもそも幻想など見てたのか、バルトロメアのことを本当に愛していたのか、単純に自分の欲情のためではないのか全ては不明。

宗教らしく、解釈は人それぞれしてくださいって感じなのだろうけど、私的には元々心身深かったのに女性に魅力を感じ、自分のおっぱいへの執着も気づいてしまって、どうにかキリスト教の教えの中でそれを諦めないでいられるか思考を巡らせためっちゃ頭の良い人だと思ってる。

「キリストは私の中にいるのだから私の行動は全てキリストの意の通り」という理論、無宗教のバカからすると回りくどくごちゃごちゃ言ってるけど要はそれ自分の意思ですやんってなった(笑)でも罪とされてることをそのまま罪として、思考を停止させてしまうことこそ馬鹿の所業で、考えを止めないことがどんなことでも大事なんだろうなと思った。

ペストの流行に外部からの侵入を一切許さないベネディクトの指示は、今の時代からすると、大正解だし。経理も修道院長の代わりにやってて、その院の内情をしっかり把握もしててやっぱり仕事のできる頭の良い人だったんだなと思う。
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