ろく

COLA WARS / コカ・コーラ vs.ペプシのろくのレビュー・感想・評価

2.3
経済心理学で商品を買わせるのに「2択」にすることにしてどちらかの品物は必ず買わせるって方法論がなかったっけ。つまりどちらかひとつの行動をさせることによって「第3の行動」を排除しあたかもその二つしか行動の選択肢がないと思わせてしまうという錯視。

この映画を見るとコカコーラとペプシはそれで結託していたんじゃないのって思ってしまう。1970年ごろに行われたペプシチャレンジ。コカコーラとペプシコーラ、どっちがおいしいですか。実はこの選択肢自体が、「コーラはペプシかコカコーラしかない」と思わせるのに一役買っていたんじゃないかななんて思うの。

だとしたらこの映画の題名なんかはなはだ噴飯ものなの。何が「COLA WARS」かっておもうのよ。僕ら消費者はペプシかコカコーラのどちらかひとつを「選択させられていた」だけじゃないってね。それをいかにも両者が仲悪いようにしてあたかもどっちかの陣営につかなければいけないかのように仮想さして、僕らはどちらか一方を自分の意思(と思っていることで)選択する。うーん。怖いねえ。ブライアン・キーのメディア・レイプじゃないけど僕らは自由意志なんかないんじゃねって思っちゃう。それはこの映画でも少し言っていたけど、でもこの映画はあくまでペプシとコカコーラを敵対物としてえがく。それは茶番じゃないかなぁとまで観ていて思ってしまったよ。

ちなみに僕はドクターペッパー派。あれ美味しいんだよねえ。でもほとんど売ってないんだよ。しかもコーラ一族ではないような感じで売れているし。コーラはペプシかコカコーラしかないって僕らみんな思っているよね。おお、怖!
ろく

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