前髪メガネ

べイビーわるきゅーれの前髪メガネのレビュー・感想・評価

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)
4.6
緩くもあり、痛快なアクションの最高シスターフッド作品!

高校卒業を目前に控えた女子高生殺し屋2人組のちさととまひろ。組織に委託された人殺し以外、何もしてこなかった彼女たちは、高校を卒業したらオモテの顔として社会人をしなければならない現実を前に、途方に暮れていた。2人は組織からルームシェアを命じられ、コミュ障のまひろは、バイトもそつなくこなすちさとに嫉妬し、2人の仲も徐々に険悪となっていった。殺し屋の仕事は相変わらず忙しく、ヤクザから恨みを買ったことから面倒なことに巻き込まれてしまい……。

公開当時見逃した本作、TSUTAYAレンタルにもならずもやもやしていたら続編公開、それと同時に(同時かは知らないけど)U-NEXTにて配信!
ネットの好評はよく目にしていたけど、本当に面白かった。。
緩急の付け方も上手いのだけど、セリフのタラタラした感じや間の取り方が今どきの自然な感じで空気は深夜枠感。
若い女性のバイオレンスって正直ベタなのだけど、なんでこんなに楽しめたのだろう…
ちさと と まひろ のキャラクターが真逆ではなければ同じとも言い切れない像も恐らく魅力の一つかも。実際に長く友達になれそうな距離感には青春映画みたいな雰囲気を感じ取りました。
まひろの他人とコミュニケーションが苦手な雰囲気は特にアクションとの落差が出て毛穴がキュッとなるし、対するちさとは瞬間的には緊まるけど基本的には無駄口の多いノリな事でうまく差別化が図れている。

そして本作での敵対相手でもヤクザもんたちのキャラクターも

程良く憎めないからこそどう戦うのかも気になったけど展開は読めなかった〜💦そういった脚本の上手さと演出の上手さでガールズバイオレンス作品の中でも頭がっつり出ています。
無理に暴力シーンを挿れるのではなくリアルある尺に収めるので物足りなくも思いそうだけどそんなことないのが不思議。もしかしたらこの割合はちさととまひろの生活の緩急の割合なのかもしれない。

だからこそラストのまひろの長尺アクションシーンは映画としてのクライマックスってだけでなく、彼女たちにとっての非日常を意識して長尺になったのかもしれない。

そう思えばマシンガンも彼女たちにとっての"非日常"にしっくりくるし、さらに殺し屋としての一段階登った成長とも見えてくる。。面白!

そして1作目を観た2時間後には続編を映画館で鑑賞しました!こちらも最高だったので後ほどレビュー上げたいと思います!
前髪メガネ

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