社会不適合殺し屋バディ。
といっても日常シーンがかなり多く会話や生活感のくだらなさにクスッときて、それでいて癖になる感じはたまらない。
とくに嫌な人間のリアリティが高く、主人公2人の俗世間との馴染めなさと倫理観のなさも最高。最初のバイトのシーンなんかリアルすぎて落ち込んでくるくらいだ。
そして良いのはコンビニ店長演じたラバーガール大水。ちょうどよく「いるし嫌だな」のラインで思わず笑ってしまった。
この映画の見どころは2人の掛け合いだけに収まらず、アクションでもある。とくにまひろを演じた伊澤彩織はスタントパフォーマーのかたでアクションのプロ。普通の映画じゃなしえない迫力ある映像になっていて、あまりに見事で素晴らしかった。肉弾戦から銃撃戦までアクションが好きな人間は見て絶対に損はしない。
かっこよさとかわいさがバランスよく同居していて人気が出るのも頷ける。
殺し屋のシステムの妙な商業性も良い。
しかし、内容はかなり薄めなのがもったいなく感じた。登場するキャラクターも少し頭が悪すぎるような気がしてしまう。
それはそれでくだらなくてサクッと見ることができるうえに、娯楽性が高いという魅力ではあるのだが、個人的にはもう少し内容が詰まっていてもいいのではないかと思ってしまった。
