中々面白かった。前作のブロリーが自分はてんで駄目だったので、性質上一辺倒の展開には転じないピッコロを語り部とした戦闘と暗躍のパート緩急が程よく確保された本作は、ガンマ達の魅力も込みで劇場映画として綺麗に纏まりのある映画となっている。3DCGのポップな質感が、長い長い平和的後日談の位置付けにある超の作風と噛み合っていたし、何より戦闘シーンの立体的な見易さという点では前作から技術の進歩を感じる。コメディとシリアスの配分も悪くなく、個人的な鳥山作品の好きな要素が詰まっていたのも嬉しかった。最後の最後はケレン味ある変身と展開で、しっかりとドラゴンボールとしての戦闘の妙を決めてくるのも熱い。内容としてはどうしてもファンムービーとしての側面は強いが、物語の推進の仕方は過去作の中でも特に映画的とも思える。
