王冠と霜月いつか

ドラゴンボール超 スーパーヒーローの王冠と霜月いつかのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

鳥山明先生の
「SAND LAND 」
が映画化されたので鑑賞前に、最近御無沙汰の鳥山ワールドに触れておこうとU-NEXTでレンタルしました。久しぶりの鳥山ワールド…それはそれは、とことん平和な、根っからのドス黒い極悪人のいない優しい世界でした。

1995年に週刊連載が完結して、その後、ドラゴンボールGTやドラゴンボール超などのアニメ作品があったようですが、ほとんど観ておりません。フリーザ様が金色になるのや、新しいブロリーが出る映画も然り。辛うじて、破壊神ビルス様や謎の天使ウィスさんを知っている程度です。

さて…
レッドリボン軍などと懐かしい名前が出て来ますが、レッドリボン軍視点で観ると…

・孫悟空とその仲間は圧倒的な力で地球を手中に収めようとする凶悪な宇宙人
・世界最大の企業であるカプセルコーポレーションのブルマが一味の黒幕
・カプセルコーポレーションは宇宙人から提供された技術を流用して、密かに地球の支配に協力する極悪な組織

という事になりますね。現実の世界で起きている戦争も自分の側から都合良く観ている視点が善悪の判断基準になっとるわけです。悲しいですね。

そのレッドリボン軍も代替わりして、総帥や科学者もその子孫が受け継いでいます。Dr.ゲロの孫、Dr.ヘドは能力は高いですが思想までは受け継いではおらず、あくまで、レッドリボン軍の新総帥マジェンタに騙されて?、“悪の組織”を倒すために、地球を守るスーパーヒーローとして人造人間ガンマ1号&2号とセル・マックスを造る訳です。Dr.ゲロの敵討ちでは決して無いのが良い設定だと思います。

因みに、今回の主役は、ピッコロ&孫悟飯の師弟コンビで、孫悟空、ベジータは地球にも帰ってきません。まあ、ストーリー的には、あの位の登場シーンが精一杯でしょう。
Mr.サタンと魔神ブウも不参加、パンちゃんはアクセント的に登場するので、サタンも出るかと予想しましたが、そもそもコメディリリーフなので今作ではポジションが無かったのでしょう。孫悟天&トランクス(このバースのトランクスは仲間達に囲まれていて😢)、17号&クリリン、そしてブルマと登場キャラクターは絞り込んであるのでスッキリ感ありました。クリリンがしっかり活躍するので、オールドファンは嬉しいですね。

ドラゴンボール=孫悟空=修行のイメージあるのですが、ピッコロ&孫悟飯は元々、努力型キャラクターではないので、パワーアップがちょっとご都合主義的かなと思う所もありましたが、一本の映画の尺と修行は余り相性良くないのかもしれません。仕方がないですね。孫悟飯の最終形態はなんて名前なんでしょうね?最早、伝説のスーパーサイヤ人の存在の軽い事(笑)

映像表現も良かったです。セル・マックス…いや、セル・ルックといって、3Dモデルのポリゴンに対して、はっきりとした陰影や着色によって平面性を持たせる技術「セルシェーディング」を使うことで、平面的なアニメ・マンガのキャラクターを3DCGで表現する手法だそうです。

そして、悟飯のセル・マックスにとどめを刺す技が、
「魔貫光殺砲」なのは憎いですね。

SAND LAND は来週観に行きます。