このレビューはネタバレを含みます
変わり者の女の子が主人公のほのぼの映画かと思いきや、物語は少しずつ、でも着実に階段を下りるように闇が立ち込めていきます。
映画が終わってみても、あみ子が「大丈夫じゃ」と言っても、あみ子が置かれた状況だけ見れば何ひとつ大丈夫になっていない恐ろしさ。
でも誰か特定の人を責めることはできない。
「こちらあみ子」の問いかけに応答する人、しない人。
そんな物語の清涼剤とも言えるような、同級生の坊主の存在。
彼にはどこか救われました。
あれは不器用な中学生男子なりのI Love(Like) Youなのか。
ふいに超現実的な表現が挿入されたり、思わずギョッとするような場面も。(机に突っ伏する尾野真千子の髪!)
回数を重ねるたびに発見がありそうな作品です。