たむたむ

こちらあみ子のたむたむのレビュー・感想・評価

こちらあみ子(2022年製作の映画)
3.0
太宰治&三島由紀夫賞をW受賞した今村夏子によるデビュー作を、本作長編デビューとなる森井勇佑監督が実写化した作品。

☆ちぃ坊とたぁ坊の気まぐれ映画探訪☆
( ꜆ 'ᵕ' )꜆第13弾は、ちぃちゃん選定のこちら。

広島に暮らす小学生・あみ子は、人の気持ちを慮ることができない風変わりな少女。その純粋無垢な言動に、周囲の人たちの心が疲弊してゆく様を描く。

シュールだけど、不穏で不気味。
これはたぶん主人公あみ子の視点で見るか、はたまた両親や周囲の人たちの視点で見るかによって、印象が大きく異なるのでは無いかと。
ジャケ写のイメージで、ほのぼの系を期待するとシッペ返しを喰らうことになるので要注意。かなり重いテーマを扱っている作品です。情報を全く入れず鑑賞した私もその一人w

原作未読かつ、あみ子の詳細や家庭事情は省かれているため推測になりますが、恐らく、あみ子は発達障害の女の子。そして尾野真千子扮する母・さゆりは、井浦新扮する父・哲郎の後妻。当初は彼女なりに一生懸命、子供たちの事を理解し愛そうと努力しますが、ある出来事によって家族は崩壊の一途を辿ることになります。本作は、あみ子が見る世界と客観的な視点を交えながら、「発達障害の子を愛する事が出来るか」を描いているのかな。

率直な感想を述べると、結論として私は「愛することが出来ない」に分類されそうです(-。-;
悪意がないと分かっていても、神経を逆撫でされることばかりで余りに耐え難く、どう接したら良いのか分からず遠ざけてしまいそう。。正面からまともに対話を続けていたら、健全な心は壊れてしまいます。それやらいっそ…の判断に至ってしまうのも、致し方ないように感じました。ただ、本作は結果を描いているだけで、解決の糸口すら見えてこなかったのが残念。

残酷に思える結末ですら、もしかしたら、あみ子にとっては幸せへの第一歩なのかも知れない…そう願いたくなるラストカットが印象的。

オーディションで選ばれた新人・大沢一菜ちゃんが、強烈な個性を持つ主人公あみ子を熱演。
ほぼ子役がメインなのですが、個人的には台詞回しの間とスピードが気になったかなぁ。。

ちぃちゃん、今回もありがとう(*´ ³`)ノ ~♡
私は母親の目線で観てしまったから、ちょいと気分的にシンドかったけど(汗)発達障害者の世界は興味深かった!異常な拘り症なんだねぇ( ⌯᷄ ·̫ ⌯᷅ )
また、次回も宜しくぅ♪
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