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スティルウォーターのyksijokiのレビュー・感想・評価

スティルウォーター(2021年製作の映画)
4.1
サスペンスでマッドデイモンとあったのでもっとアクション寄りのものかと思ってみたのでいい意味で期待を裏切られたというかこんなにヒューマンドラマと思ってなかったのでビックリ。冒頭からかなり起伏のないゆったりとした映像が続き、細かいパズルのピースを少しずつ埋めていくような流れで進んでいく。

マッドデイモン演じる主人公の何もできなさというか不器用さにちょっとイライラもするがこれが良さというかアメリカの男という感じがしてきてそれも味付けの一つとして楽しめるというか、登場人物の性格や方法に国らしさみたいなものが滲み出てくるのもまた一興。所々で銃や国柄をテーマにした議論が繰り広げられて、そこにもそれぞれの考え方というか思想の違いみたいなものが出てきていた。

中盤やや展開的にゆったりすぎる部分があってそこは少しヤキモキするけど、そんなことある?という展開になってからはテンポアップというか緊迫感が出てくる。そんな事ある?の事象は流石に偶然演出がすぎるとは思ったけどまぁそこは映画なので。。

ラスト近辺がかなり涙腺を刺激してくるというかあぁ、そうだよね、オイオイオイ。となる。わかっていた流れになっていくだけに辛くなってくる。

シーンの切り取り方が上手だったり、伏線の回収の仕方の芸が細かくてそういうところがいい映画っぽさを纏っていてよかった。

それぞれがそれぞれの思惑で動いていてそれが交わるというか、絡み合う事である結末に動いていくところが非常に良くできていた。

やはり最後が泣ける。

マッドデイモンなのか?ってぐらい太ってたしシャツインだし不器用で老けてるけどそこもまた彼自身の役者としての新しい一面というか新境地という感じ。もうちょい対話してもいいとは思ったけど笑

キャスト★★★★4.0/5.0
ストーリー★★★★☆3.8/5.0
映像★★★☆☆3.4/5.0
音楽★★★★☆3.7/5.0
演出★★★★☆3.9/5.0
プロット★★★★☆4.4/5.0
バイブス★★★★☆3.7/5.0
全体 ★★★★☆4.1/5.0
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