ちゃくろねこ

シンデレラのちゃくろねこのレビュー・感想・評価

シンデレラ(2021年製作の映画)
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カミラ・カベロのMVかな?(笑)
最初の方は、あ〜ティーン向けか〜付いていけるかな?と心配でしたが、曲が「Somebody To Love」(この選曲はずるいw)になった辺りから、俄然楽しくなってきました。ここまではっちゃけてくれれば言うことはないし、ビリー・ポーターは最高でした。あんなドレス似合う人、他にいないでしょ。

カミラ・カベロのシンデレラは、最初から「100万人中の1人になりたい」とか、「私の名前をみんなに知ってほしい」とか、とにかく思考が強い。カミラの素が出ている。夢も仕事のアポも恋も全部獲りに行くが、あくまでなりたい自分になることが最優先。現代の若い野心家の女子って、もう普通にこういう感覚だろうし、あえて古典的ヒロインの典型であるシンデレラをこんな風に上書きすることで、古臭い女性観結婚観を、明るく楽しくぶち壊していて痛快でした。
これまでは多くの女性が、結婚や恋の成就のために大切な何かを諦めて来た、でも女性が恋も叶えつつ同時に夢を追い自分らしく生きたっていい。そしてそれに男性側が歩み寄るって選択肢があってもいい(それが男性の幸せにも繋がるかもよ?)。現代社会に今でも残る呪いの言葉を、おとぎ話の舞台を借りて、明るく楽しいノリのままひっくり返す意欲作でした。
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