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シンデレラのネヲンのレビュー・感想・評価

シンデレラ(2021年製作の映画)
3.3
現代の自立した女性像や、家父長制の否定、伝統や慣習に縛られないことなどを描き、自分の未来を自分で選ぶ新解釈シンデレラ。
王道ミュージカルというよりは、やはり『ピッチパーフェクト』の系譜。Queenのあの曲、本当に大好きなので流れた瞬間反射的に喜んでしまった。

登場人物たちの人種や性別、使われる音楽のジャンルも多様で、固定観念に囚われずに、自分の思う"素敵"に従って作られた感じが良かった。
また、原作やディズニー版では物語を進める舞台装置的な役割しか果たしていなかった王子や王家の人間にも人間性を与えていたのが面白かった。

ただ、せっかく王子の妹を出したのならもう少し彼女自身の人間性や考え方、能力を肯定したような終わり方が見たかったなあ。
継母のエピソードはちょっと突飛かなと思ったけど、イディナ・メンゼルの演技と歌唱に丸め込まれてしまった感がある。

元々ディズニーとミュージカルが大好きということもあり、個人的にはちょっと薄味に感じてしまったのでこの点数で。
でも大好きなイディナ・メンゼルとジェームズ・コーデンが観れただけで満足度高かった。

112分だけど体感90分くらい。既存の物語がベースになっているのもあって、サクッと観れるのでおすすめ。
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