ヨヨヨ

ディア・エヴァン・ハンセンのヨヨヨのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ずっとサウンドトラック聴いてる。
会う人会う人におすすめしてしまうくらいこの映画が好き。

途中まで「いやこれ歌がいいからいい話っぽいけど、全部エヴァンの嘘松やんけ…」と歌に感動しながらも冷静だった。

エヴァンも、アラナも、コナーの家族も、誰もコナーのことを想ってないし、口ではコナーのため言うとるけど全部自分らのためじゃん、と。承認欲求のために故人を偲ぶふりしなくても…と。
あと、アラナが便宜上のコナーの遺書をInstagramにアップしたのが倫理ヤバすぎてビビった。

後半でエヴァンが自殺しようとしていたことがわかったときに印象ががらりと変わった。
その時に、コナーの家族の前で話した架空の話も、スピーチで投げかけた言葉も、全部エヴァンの自分への慰めだったと漸く気づいた。あの手紙も、一度死んだ自分に向けた遺書だったのか、と。
だから「ディアエヴァンハンセン」なのか…
エヴァンはずっと、死んだコナーを介して自分を見ていた。

よくよく考えてみれば、それはそれでどうなんだとも思うけど😂
コナーの気持ちとか、もう少し知りたかった…死後みんなが作り上げたコナー像じゃないやつ。
でもそこを掘り返さないところが、この映画のキャラクターの人間臭さの表現というか、綺麗事だけじゃ無いのがいいのかもしれない。

妹の態度がドライだったけど、実際こんなものかもしれない。血が繋がっていても許せないことはあるし、死を悲しめないのは悪いことじゃない。
ヨヨヨ

ヨヨヨ