ロアー

渇きと偽りのロアーのレビュー・感想・評価

渇きと偽り(2020年製作の映画)
3.6
湿地帯と干ばつ地帯。アメリカとオーストラリアと国も違うのに、何となく「ザリガニの鳴くところ」と似た雰囲気を感じる映画でした。

主人公アーロンの青春時代真っ只中に起きた好きだった女の子の溺死事件。
犯人だと疑われて街を追われた20年後、かつての親友が引き起こした一家心中事件。

今や連邦捜査官となったアーロンが故郷に戻り、2つの事件はつながっていると考え、殺人事件の経験がない地元警察と協力して捜査を進める・・・というお話なんですが、「ヴィレッジ」と同じ日に観たこともあって、どちらも小さなコミュニティで謂れのない犯罪者扱いをされている主人公に対する住民の言動が許せなくて胸クソでした。小さな火種が大火事になってしまう田舎の怖さ。

悪い意味で犯人が意外だったので、前半の人間関係パートが重厚だっただけ余計に解決パートがあっさり過ぎた気もします。
ただ、原作はもっとちゃんとペースが一貫していそうなので読んでみたい。

個人的には現在の事件より、過去の溺死事件の方に興味を引かれたんだけど・・・真相解明後に思い返してみたら、真犯人のこれまでの言動があまりに胸クソ過ぎて「一体どういう神経であんなこと言ってたの!?」としばらくプンプンしてしまいました。
それと、ずいぶん久しぶりにエリック・バナを観た気がする。渋いイケオジになったねぇ・・・
ロアー

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