ENDO

ドント・クライ プリティ・ガールズ!のENDOのレビュー・感想・評価

3.8
いなたいファルセットボイスの説明過多ポップスがひっきりなしにかかっていて発狂しそう。いつ終わるとも知れない(反転すればいつでも終われる)ゆるゆるな画面。切り返しのない会話。俯瞰しすぎでアルトマン。空撮まであるのに、何の高揚感もないのは編集が凡庸だから。これを観るとゴダールの計算された繋ぎ間違いは神がかっていると実感。男達は無軌道な若者という割には空き家を占領したり、喧嘩したりグループ行動だし、幼稚で個は埋没している。共産圏特有の労働者としての破天荒の限界。一方、シャレロバ演じるユリはほとんど内面を口にしない。洗濯を迫られるユリさんの虚ろな表情、そしてチェロ男との情事は葛藤もなくあまりにも自然で素晴らしい。そして期待なき結婚の唐突さ。
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