ジャンヌ役者の顔写真だけで映画史に残ってしまってる感じのこの作品、自分でもちょっと不思議なんだけど初めて観た。配信されてもなかなか手を出せないでいたのはたぶん名前だけで緊張する監督だから。けどwikiの「公開とフィルムの消息」という項目読んで今で良かったのかとも思った。94年にようやくオリジナル版公開までの経緯はかなり異様。教会の偽善をこれほど激烈なインパクトで描いた映画ってない気がするし教会もビビると思う。撮影時の様子も書かれていてなんだか映画を超えて異様。大島渚の評も大島渚らしい激しい評がビタッとくる感じ。俺もただビビりましたとしか評のしようがないし、怖くてスコアも付けられない。セリフはぜんぶ実際の裁判記録からとかもビビる。ジャンヌ・ダルクが19歳だったというのもビビる。大写しで目を剥く顔顔顔にもビビるし、ラストの容赦ない火刑シーンにもビビる。まるでこの歴史の現場に立ち合わせられたみたいな気分。最初は無声じゃ物足りない気もしたけど、まだ無声でよかったと思う。けど無声だからこそのインパクトなのかも。もし子どもの頃に観てたらトラウマになってたかも。