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墓地裏の家 4K レストア版のBobsanのレビュー・感想・評価

墓地裏の家 4K レストア版(1981年製作の映画)
5.0
フロイトシュタイン博士は19世紀から人体実験を繰り返し、その肉体を自分の体につぎはぎして現代まで生き続けていました。
フロイトシュタインはエディプス・コンプレックスを提唱した心理学者ジークムント・フロイトとフランケンシュタイン博士を組み合わせた名前ですね。
フランケンシュタイン博士はまあわかるとして、男の子が幼少期に母親に強い愛情を抱いて母親を独占したいと思い、父親に強い敵意を抱くエディプス・コンプレックスとどう結び付くのかはっきりとはわかりません。何かフルチ監督なりのメタファーを込めているのかもしれないし、特に考えていないかもしれません。今回の怪異が少年ボブの視点を中心に描かれるので、何か意味が込められているのだろうとは思いますが…。
まあそれより今回も数々の残酷シーンに目が奪われますね。女の子の後頭部からナイフを刺して刃先が口から出てくる。ナイフで何度も喉元を切り付けて首を切断する。生首が階段をゴロゴロ転がり落ちる。ナイフで刺した所から蛆虫(もちろん本物)がボロボロ湧いて出て来る。素手で喉元を抉る、などなど。中でも火かき棒で首を突き刺すシーンが素晴らしいですね。火かき棒の先端が縮むようになっているだけの簡単な仕掛けなのですが、刺さるまでワンカットで見せ、刺さった(棒が縮んだ)と同時に先端から血が出るようになっているので、一瞬本当に刺さったように見えます。
やっぱりフルチ監督の作品はストーリーよりも度を越した残酷描写を愛でる方が楽しいですね。
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