三日かけて連ドラのように、しかも多少流し見的に気を抜いたら最後まで観終えた。幼馴染の男三人の組み合わせが何となくしっくりきたし、共演陣は豪華だし、最後にミステリー的なひねりもあって悪くなかった。
イチジク農家の藤原竜也が島に現れた余所者の不審者を誤って殺してしまう。情状酌量の大きい不運な過失致死だと思うけれど、駐在の警官を含む同級生三人で隠蔽しようと画策し始める。当然、状況は悪化の一途というクライム・サスペンス。
古今東西、擦られまくったストーリーで真新しい展開もないのだけど、逆に変なご都合主義も目立たず、地味に話が進む普通のドラマっぽさすらあった。原作漫画では村を守るためという大義名分の下でより住民が結束するらしいが、本作では主役三人組にフォーカスしている感じで観やすかった。
嘘を嘘で固めざるを得なくなるにつれ、幼馴染の親友同士と言えど三人それぞれの対応が次第にバラバラになっていき、まさに "囚人のジレンマ" (各プレーヤーが個々に一番有利な選択肢を選んだ場合、協力した場合より悪い結果が生じるというゲーム理論におけるモデルの1つ。ー野村證券 証券用語解説集ー)の如く状況に陥る。
そういうところもテンプレそのものでやっぱりねというデジャブなのだけど、まあそれで良いと妙に納得してしまう、実にプレーンで普通なお話だった。
