叡福寺清子

死霊のはらわた ライジングの叡福寺清子のレビュー・感想・評価

4.3
森から離れロスが舞台と聞いた時は一瞬不安になりましたが,蓋を開けてみれば結局いつもの『死霊のはらわた』で安堵した三遊亭呼延灼です.こんばんわ.
むしろ,母親(母子家庭で長男・長女・次女の家族構成+妹)が憑かれるって事で,お子様も襲撃対象の遠慮皆無の素敵仕様が,全国のホラーファン4586万335人も納得の一本でございました.中にはライミ監督じゃないから,ユーモア足りないとかオーソドックスすぎるという批判もございましょうが,いつまでもライミ監督の庇護におれるわけでもございませんので,その辺りに関して私は気になりませんでした.
むしろガキンチョをちゃんと襲う,そしてガキンチョがちゃんと悪霊化した事に称賛の嵐を送りたい気分ですよ,こちとらぁ.しかも襲撃するのが母親.こんな厭らしい話も,そうそうはございませんでしょう.
ガキンチョといえばグラスのモグモグタイムが痛かったです.あれ考えた人,そうとうに頭の螺がぶっ飛んでるでしょ.尊敬します.痛いといえばチーズグレーター.個人的にはあれが最痛でした.視聴しながら「マジ痛い!!」って叫んじゃいましたもん.

そして半端ない血糊の容量.なんでも6500リットルも使用されたらしいですね.ガロンにして1700.かつて『デス・デイ』ってうんこ映画が「26ガロンもの血糊を使用」って惹句にしてましたけど,その前に内容をどうにかしろよと失笑されていました.ですが本作は違います.比較するのが失礼です.全身血濡れのお子を視聴できるなんて,年に一回か二回あるかないかの貴重な体験なんです.それだけでも,本作は評価に値するわけです.

だからこそ許せないのは,こんな優れた作品をDVDスルーにした本邦の映画関係者です.頭悪いんじゃないかしら.全員に私の皮膚でこしらえた死者の書を送りつけてやりたいもんです.キングダムなんて,どうせ誰も観ないんですから,今からでも劇場公開しろよなぁ!!