こなつ

手紙と線路と小さな奇跡のこなつのレビュー・感想・評価

手紙と線路と小さな奇跡(2021年製作の映画)
4.0
観たいけれど時間が合わなくて迷っていたら、今週で公開終了と知って慌てて映画館に飛び込んだ。

Filmarksの口コミでは、期待していなかったけれど感動したというものが多く、実話が好きな私としては見逃せないと思っていた作品。

韓国の小さな村、道路もなければ、電車も通っていない辺ぴなところ。ただあるのは貨物列車が走る線路だけ。

村の人達は、その線路を歩いて移動する。途中陸橋もあればトンネルもあり、かなり危険。ましてや貨物列車に時刻表などないので、列車を避け損ねた人達が度々事故に合う。

その村に住む高校生、数学の天才ジュンギョンは、往復5時間も掛けて高校に通っている。その彼が村に駅を作るという夢に向かって奮闘する物語。

大統領に54回も手紙を書いたり、数学大会に参加したり、それでもなかなか想いが届かない日々、その彼を同級生のラヒが支える姿が愛らしい。ラヒ役は日本でも顔馴染みの「少女時代」のユナが演じていて、懐かしかった!

韓国初の私設駅「両元(ヤンウォン)」をモチーフに作られた作品だが、「Be With You~いま会いにゆきます」のイ・ジャンフン監督の手腕で、ほんとに温かで優しく、家族や村の人達との繋がりが丁寧に描かれていて感動した。
こなつ

こなつ