こなつさんの映画レビュー・感想・評価

こなつ

こなつ

映画(765)
ドラマ(37)
アニメ(0)

ひとつの机、ふたつの制服(2024年製作の映画)

3.8

台湾最大の脚本コンペティションで「特別優秀脚本賞」受賞した作品を人気監督ジュアン・ジンシェンが台湾新世代俳優の共演で映画化した青春ドラマ。

舞台は1990年代の台北。昭和の匂いが残る街並みが懐かしい
>>続きを読む

盤上の向日葵(2025年製作の映画)

4.0

原作は、「狐狼の血」の柚月裕子による同名ミステリー小説。2018年の本屋大賞で2位に輝いた話題作。坂口健太郎と渡辺謙の初共演で実写映画化された。過酷な人生を生きる天才棋士・上条桂介(坂口健太郎)と桂介>>続きを読む

富士山と、コーヒーと、しあわせの数式(2025年製作の映画)

4.0

市毛良枝さんが44年ぶりの映画主演を務めた本作。グローバルボーイズグループ「JO1」の豆原一成さんとの共演で、同じ大学に通うことになった祖母と孫を演じている。

教育者・島田依史子さんの著作をモチーフ
>>続きを読む

ミーツ・ザ・ワールド(2025年製作の映画)

3.8

原作は芥川賞作家・金原ひとみの同名小説。監督は「くれなずめ」「ちょっと思い出しただけ」の松居大悟。リアルな若者を描くのが上手な監督さんだと感じている。

舞台は東京の新宿歌舞伎町。大人向けのナイトスポ
>>続きを読む

愚か者の身分(2025年製作の映画)

4.0

原作は第2回大藪春彦新人賞を受賞した西尾潤のデビュー作。脚本は「愚行録」「ある男」の向井康介。永田琴監督がメガフォンを取った。第30回釜山国際映画祭コンペティション部門で最優秀俳優賞を受賞。原作者も監>>続きを読む

モロカイ・バウンド(2024年製作の映画)

3.8

ネイティブハワイアンで沖縄にもルーツを持つアリカ・テンガン監督の長編劇映画第2作目。第44回ハワイ国際映画祭で最優秀メイド・イン・ハワイ長編劇映画賞とカウ・カ・ホク賞(新人監督賞)を受賞。人生はやり直>>続きを読む

ナイトコール(2024年製作の映画)

4.0

ベルギーの新鋭32歳のミヒール・グランシャールの長編初監督作品。ベルギーのアカデミー賞といわれるマグリット賞にて最優秀作品賞を含む10部門に輝いた。都市の闇を舞台に繰り広げられる一夜の逃走劇は、息つく>>続きを読む

ストロベリームーン 余命半年の恋(2025年製作の映画)

4.0

原作は芥川なおさんのベストセラーとなった同名小説。「余命10年」「いま、会いにゆきます」の岡田惠和が脚本を担当、新進気鋭の若手監督酒井麻衣がメガフォンを取った。余命半年を宣告された少女・桜井萌を當間あ>>続きを読む

ホーリー・カウ(2024年製作の映画)

3.8

タイトルの「ホーリー カウ」とは「マジかよ!」「なんてこった!」を意味するスラング。「フランスで最も愛されるチーズ」と言われるコンテチーズの生産地・ジュラ地方を舞台に、気ままに無鉄砲に過ごしてきた青年>>続きを読む

秒速5センチメートル(2025年製作の映画)

4.0

新海誠監督の同名アニメーションの実写化。気鋭のクリエイターとして注目を集めている奥山由之監督がメガフォンを取った。松村北斗の初の単独主演作品。高畑充希、森七菜、宮崎あおい、吉岡秀隆など豪華俳優が脇を固>>続きを読む

グランドツアー(2024年製作の映画)

3.3

ポルトガルの鬼才ミゲル・ゴメス監督の最新作。長編6作目の本作は、第77回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にて監督賞を受賞。監督の作品を初めて鑑賞したが、非常に難解だった。

1918年ビルマのラン
>>続きを読む

見はらし世代(2025年製作の映画)

3.8

昨年の5月の第78回カンヌ国際映画祭監督週間に日本人最年少で選出された団塚唯我監督(1998年生まれの27歳)の長編デビュー作。NHKの朝ドラ「ブギブギ」で俳優デビューした黒崎煌代が映画初主演。

>>続きを読む

ワン・バトル・アフター・アナザー(2025年製作の映画)

4.0

世界三大映画祭(カンヌ・ヴェネツィア・ベルリン)の全てで監督賞を受賞しているPTAことポール・トーマス・アンダーソン監督の最新作。

革命家の物語というので、主演のディカプリオがキレキレの革命戦士を演
>>続きを読む

ジュリーは沈黙したままで(2024年製作の映画)

3.8

第77回カンヌ国際映画祭でSADC賞を受賞し、第97回アカデミー賞国際長編映画賞ベルギー代表作品となった本作。ベルギーの新鋭レオナルド・ヴァン・ディル監督の長編デビュー作。ベルギーの巨匠ダルデンヌ兄弟>>続きを読む

俺ではない炎上(2025年製作の映画)

3.8

「六人の嘘つきな大学生」で知られる作家、浅倉秋成の同名小説を阿部寛主演で映画化。監督は「AWAKE」の山田篤宏、脚本は「ラーゲリより愛をこめて」「護れなかった者たちへ」「糸」などを手掛けた林民夫。サク>>続きを読む

木曜殺人クラブ(2025年製作の映画)

3.8

世界各国でベストセラーとなったイギリスのリチャード・オスマンによる同名小説の映画化。ただいまNetflix にて配信中。随分物騒なタイトルだが、シリアスミステリーというよりコメディ要素の強い楽しい作品>>続きを読む

再会の街で(2007年製作の映画)

3.8

ある日突然愛する家族を一瞬にして失ったら、正気ではいられないだろう。人はどうやってそのどん底から立ち直れるのか。9.11テロで妻子を失い心に深い傷を負って殻に閉じこもってしまった男と、仕事にも家庭にも>>続きを読む

プロセキューター(2024年製作の映画)

4.0

国際的に活躍する香港アクション俳優のドニー・イェンが監督・主演・製作を兼任し、巨大な陰謀に立ち向かう検事の姿を描いた法廷アクションエンターテイメント。スピーディーな展開と真に迫る法廷シーンのバランスが>>続きを読む

ロルナの祈り(2008年製作の映画)

3.8

ベルギーの名匠、ダルデンヌ兄弟監督作品6作目の鑑賞。本作は2008年カンヌ映画祭で脚本賞を受賞。移民問題や貧困、社会から疎外された人々の現実をドキュメンタリータッチで描く監督の作品が好きでずっと鑑賞し>>続きを読む

君の声を聴かせて(2024年製作の映画)

4.0

2009年の台湾映画「聴説(Hear Me)」の韓国リメイク版。初めて人を好きになったあのときめき。優しさに溢れた初恋の青春物語を韓国若手注目俳優、ホン・ギョン、ノ・ユンソ、キム・ミンジュの3人が瑞々>>続きを読む

ミシェル・ルグラン 世界を変えた映画音楽家(2024年製作の映画)

4.0

20世紀後半のフランス映画音楽界を代表するミシェル・ルグランのドキュメンタリー。「シェルブールの雨傘」「ロシュフォールの恋人」等の映画音楽で知られ、「華麗なる賭け」などハリウッドでも活躍、3回のアカデ>>続きを読む

宝島(2025年製作の映画)

4.0

第160回直木賞を受賞した真藤順丈の小説「宝島」の映画化。監督は「るろうに剣心」シリーズを手掛けた大友啓史。

3時間の大作。小説は未読だったのできちんと理解出来るかどうか不安だったが、フィクションと
>>続きを読む

ブラックドッグ(2024年製作の映画)

4.0

カンヌ国際映画祭で「ある視点部門」グランプリとパルム•ドッグ審査員賞をダブル受賞した話題の中国作品。監督は中国映画第6世代の管虎(グァン•フー)。主演は中国の人気俳優エディ•ポン。

中国を舞台に罪を
>>続きを読む

ファンファーレ!ふたつの音(2024年製作の映画)

4.0

フランスで260万人を動員し、各国の映画祭で観客賞をはじめ数々の賞を受賞した注目作。人生に音楽があることの素晴らしさ、兄弟の強い絆など、クラシックの名曲から現代のヒット曲までが鳴り響く中、優しく丁寧に>>続きを読む

ふつうの子ども(2025年製作の映画)

4.0

「そこのみにて光輝く」「きみはいい子」の呉美保監督と脚本家高田亮が3度目のタッグを組んだ新作。現代を生きる小学生3人の日常を生き生きと描いたヒューマンストーリー。テレビドラマ「こんばんは、朝山家です」>>続きを読む

ブラック・ショーマン(2025年製作の映画)

3.8

東野圭吾原作「ブラッグ•ショーンと名もなき町の殺人」の映画化。小説は未読。監督は、「コンフィデンスマンJP」「イチケイのカラス」シリーズの田中亮。福山雅治主演、有村架純共演のミステリーエンターテイメン>>続きを読む

最後のピクニック(2024年製作の映画)

3.8

単館公開規模ながら本国韓国で5年ぶりの大ヒット、35万人を動員した本作。高齢者の問題は日本だけではない。波乱な人生を生きてきたお年寄りは、どの様に人生に幕を下ろしたいと思うのか。人は誰もが平等に歳を取>>続きを読む

風のマジム(2025年製作の映画)

4.2

人気作家原田マハさんの小説の映画化。実話に基づいたサクセスストーリー、映画初監督となる芳賀薫さんがメガフォンを取った。主演は伊藤沙莉さん。原田マハさんの小説のファンなので、執筆された作品は多く読んでい>>続きを読む

あなたが眠る間(2024年製作の映画)

3.8

韓国の名匠チャン・ユニョン監督。実力派俳優のチュ・ジャヒョンとイ・ムセンによる大人のラブストーリー。

一見幸せそうな夫婦。しかし、美術講師の妻ドッキ(チュ・ジャヒョン)は過去の交通事故で2年分の記憶
>>続きを読む

8番出口(2025年製作の映画)

3.8

人気ゲームの実写映画化。「四月になれば彼女は」「百花」の川村元気監督、二宮和也主演。2025年第78回カンヌ国際映画祭ミッドナイトスクリーン部門出品。

基本的にホラーは苦手。この映画を記念して開催さ
>>続きを読む

DREAMS(2024年製作の映画)

3.8

2025年第75回ベルリン国際映画祭にてノルウェー映画として初めての最高賞の金熊賞を受賞した。ノルウェーのダーグ・ヨハン・ハウゲルード監督による「SEX・LOVE・DREAMS 」3部作の中の1作品。>>続きを読む

遠い山なみの光(2025年製作の映画)

3.8

原作はノーベル賞文学賞受賞作家カズオ・イシグロさんの長編デビュー作。「日の名残り」「わたしを離さないで」など既に映画化されている。本作は1984年に翻訳出版された。監督は「愚行録」「蜜蜂と遠雷」「ある>>続きを読む

ごはん(2017年製作の映画)

3.8

2024年空前の大ヒットとなった「侍タイムスリッパー」の安田淳一監督が2017年に製作した長編2作目。あまり知られていない日本の米作りの現状をリアルに描きながら、美しい水田風景や心温まる物語を優しく紡>>続きを読む

ユニバーサル・ランゲージ(2024年製作の映画)

3.6

2024年のカンヌ国際映画祭監督週間に観客賞を受賞し、アカデミー国際長編映画賞のカナダ代表に選出された作品。舞台になったウィニペグ出身のマシュー・ランキン監督の長編映画2作目。率直に言うと一風変わった>>続きを読む

リンダ リンダ リンダ 4K(2005年製作の映画)

4.0

2005年公開、韓国の人気女優ぺ・ドゥナが出演したこの作品は当時未鑑賞だった。4Kリバイバルを今回初めて劇場にて鑑賞。「カラオケに行こ!」の山下敦弘監督が29歳でメガフォンを取った作品。

最高だった
>>続きを読む

Flow(2024年製作の映画)

4.0

劇場鑑賞を逃した作品だったが、スクリーンで観たかった。セリフのない美しい映像、細かい設定がわからないのに引き込まれていく没入感。色々な想像が掻き立てられる。

ラトビア出身の若いクリエイター、ギンツ・
>>続きを読む