Kaji

手紙と線路と小さな奇跡のKajiのレビュー・感想・評価

手紙と線路と小さな奇跡(2021年製作の映画)
3.9
ラッパー・サヴァンのピアニスト・トランス女性・ポーカー賭博師・カルト批判するPD・マブリーに気絶させらる不良・天才詩人の友人・再開発反対の弁護士とパクジョンミンの多才さには毎度まいど「推せる」の喝采。

演技巧者!!

今作では駅のない村で村びとは遠方の駅まで線路を歩くため、事故もあり、駅設立を大統領に手紙を出している青年。
施設駅設立までと彼の高校生時代、青い恋と家族の物語が交差していく作品でした。韓国映画はこういう温もりある映画もほんと良作が多い。
劇中、「来年はオリンピック」と出るので87年、全斗煥政権時代。
ということは彼の手紙の相手の大統領は全斗煥。軍事独裁を引き継ぎ光州事件もあった年。ということは理数系科学者への支援は・・・と作中にない事情に思いを馳せると暗澹たる思いですが、薄暗い時代背景を取っ払った演出と順当な展開には素直に感動できました。

大統領には出せてた手紙がちょっと気になる相手だと筆が進まないのかわいすぎる。

父親のイソンミンや姉のイスギョン、先生のチョンムンソンと安定感あるキャストたちが調和して1人1人の人情味もすごく良かった。
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