作劇上の都合と上映時間分の間を持たせることを優先した結果、登場人物の非合理的な判断・行動があまりにも多過ぎる。終始一貫して混乱状態にあるならまだしも、要所要所では的確な判断が出来ているため、強い矛盾を感じて終始イライラ。
映画中盤、あの状況で犯人を警察署から逃がしたことがまずあり得ないし、後半もジョンタクが警察に連絡すべきタイミングを何度も逸している。
耳が聞こえない代わりに、手話を使うことで音を出さず会話出来るアドバンテージはうまく機能しておらず、逆に犯人に怪しまれギョンミら母娘を窮地に追い込む結果に。『ブラインド』及び『見えない目撃者』とは脚本の完成度で明らかに見劣りする。