るるびっち

ハード・ヒット 発信制限のるるびっちのレビュー・感想・評価

ハード・ヒット 発信制限(2021年製作の映画)
4.3
橋下徹の顔面をもっと四角くした主人公が、必死にあがくのが面白い。
犯人側に同情して、大阪を悪くした橋下の車に爆弾仕掛けるのはもっともだ、ヤレヤレと応援したりして。
あ・・・橋下徹じゃなくて、チョ・ウジンね💦
元大阪府知事じゃなくて、エリート銀行員の設定でしたね・・・
途中からずっと橋下徹に見えて、完全に犯人側に同調しちゃった💦

後半、犯人側の恨みも解り、主人公の傲慢さが見えてくる。
主人公は身をもって償わないといけない。
しかし同乗している子供に罪はない。果たして・・・

となって大変面白いエンタメだが、ひとつ付け加えたい。
単なる復讐ではなく、同じ精神的苦痛を味合わせること。
犯人が味わった誤解・軽蔑・信用を失う・誰も助けてくれない。
見捨てられ、誤解され、足蹴にされた者の屈辱と痛み。
周囲がまったく助けるどころか、石を投げてくる憤り。
それらを、主人公も追体験したら完璧だと思った。
だって、すこし足せばそうなるから。
主人公側は、既に殆どそうなっているのだ。
警察の誤解から、主人公は信じて貰えず、助けてもらえない。
そこをもう少し広げるのと、犯人側の過去に同じ経験を追加すれば良いのだ。
そうすると、エリート主人公の傲慢さへの批判で終わらない。
誤解しやすい大衆の心理も批判できる。
作品の幅が広がる。
上辺の情報に惑わされ、真相を見抜こうとしない群衆の愚かさをもっと描ける。
トッピングがひとつ加わり、もっと美味しくなる。

もし映画館の椅子に爆弾を仕掛けられ、寝たら爆発とかどうだろう?
「タルコフスキー」特集でやられたら・・・
三本立てだと、絶対爆死する。
小津安二郎もリズムが一定だからヤバい。
あなたが爆死する映画は?
おやすみなさい~🛏️💤
るるびっち

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