花椒

すべてうまくいきますようにの花椒のレビュー・感想・評価

4.1
[父が倒れたとの連絡を受ける。脳卒中で身体を思うように動かせなくなった父は死なせてほしいと懇願してきた…]

現在母(90代)の介護をしている自分に取って親の死は身近かつ避けたい(けど避けて通れない)

尊厳死を実施している国はオランダなど数ヶ国あるが、自国民でない人の尊厳死を実施しているのはスイスだけらしい。2年前にこれを利用してスイスへ渡航した日本人がいるらしく、遂行したことをNHKスペシャルで取り上げたとのこと

昨年にスイスの医師団体が自殺幇助のガイドラインを変更し、2回の面接の間隔を数日から2週間に空け、その間の滞在費、介護費は自分持ち。

そう、この父親も経済的には不自由ない生活を送っているから尊厳死という解決策があるわけで、ある意味外国まで行って安らかに眠りたい、なんてのは金持ちの道楽なのだ、とも思えたりする。

ちなみに尊厳死には経済力だけでなく、英語またはドイツ語かフランス語(スイスのメジャーな公用語)で医師とやり取りできる語学力も必要とのこと

クライマックスに向けてのドタバタはコメディなんだろうか。私の感覚、境遇、あるいは日本人の感性、どれに当てはまるのか分からないが、私にはハマらなかった

ソフィー・マルソーはラ・ブームの2作品以外はおそらく見ていない
(作品から引用されたヌードグラビア以外は)
なので40数年ぶりの再会。

脳内で斉藤和義の「ずっと好きだった」が再生される

♪ずっと好きだったんだぜ
君は今もキレイだ

同窓会で隣のクラスにいたちょっと気になっていた子と卒業式以来再開し、お互いの親の介護の話で盛り上がる、そんな感覚でソフィー・マルソーを見ながらこの作品を味わっていました。

今回でおそらくbunkamuraル・シネマでの観賞は最後。隣の東急本店の閉鎖に伴い、オーチャードホール以外の施設は改装に入るとのこと。昨年末に閉館した渋谷TOEIの場所にしばらく移転して、改装後戻ってくるみたいです
花椒

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