それぞれの互いへの接し方と関わり方、誰にも間違いは無かったと思う。皆が精一杯の感情と優しさを向け合っていた。だけどお互いの本当の痛みと辛さは決して共有出来ない。本人の絶望は本人にしか味わえない。だからこそどうにもならず哀しくて残酷。
彼の振る舞いは決して横暴なだけでは無いし、周りと同化出来ない苦しみと葛藤は痛いほどわかる。銃を構えるに至る解放感もわかる。銃社会云々の問題提起もあるが、銃がなくても代わりは沢山ある。問題は決して銃社会なんかじゃ無いし、彼のような人間の根底部分のもつれを解くことも決して容易くはない。だからこの事件のようなケースは現代社会において、ある意味では起こるべくして起きてしまうのだと感じる。多種多様な人間が共存出来るなんてことはユートピアでしかない。
