それとも変な虫を食べたせい?
かつてそれが元で大怪我してるにも関わらず、火遊び大好きなマーティンくん。変わり者の彼は、小学校の昼休みに訪れてキッズらに花火させたりなど、ちょいヤバめの人物で、結構良い歳な気はするけど生活は両親任せの様子。
押しかけ訪問タイプの芝刈りバイトで小銭を稼いでいる彼。この度、動物飼いまくっている孤独な金持ちヘレンに気に入られ、足繁く通うようになるのだけど…みたいな。
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オーストラリア史上最悪の単独武装銃乱射事件、その犯人の事件までの道筋に焦点を当てたサスペンス?作品となります。
厳しめ冷ため管理タイプママ…弱すぎるパパ…恋人のような庇護者…そんな人達に揉まれるマーティンの苦痛…という話。やっぱりね…「なぜ泣かなかった」の会話がね…あのね…こんなんね…泣くって…。
凄く何かを表している”5歳の時の迷子事件”の話が特に印象深く。(えっママ諦めちゃうんだ)という感じと、”人の苦悩が楽しい”という彼の性質の片鱗…この2つが絶妙過ぎませんか?…正直この性質もママの視点でしか無く、葬儀の時の「恥をかかせるのか?」に全てが出ている気がするこの感じ。なんにもこうだと断言出来ない塩梅が凄い…。
そして勿論僕はというと、はみ出した人の中でもはみ出してるようなマーティンくんにどっぷり感情が寄っていたため、全体ひたすらに悲しくて仕方なかったです。
”親子だから”というだけで無条件にハマる訳がなく、彼に理解を寄せてみても危険が及んでしまう…。どうしたらよかったのか。迷子事件の時にママの解釈が違ったら?笑って済ませてたら?彼は言うほど知恵の周りが遅いか?普通じゃないか。そんなことが頭をくるくるします。つれえ…つれえ…。
あと何気に音周りも良く…鳴り止まぬクラクションに、蜂に、ノックの音、犬の声…そういうストレスが最初から最後まで緊張感を引っ張ってて、真面目なのに全く眠くならない!凄い!
ありがとう…本作好き過ぎる御仁…面白かった…面白かった…。
個人的に気に入ったのは、ズボンを履くんだビンタ、可愛過ぎる茶猫ちゃん、最後のスッと銃構える感じです。