miumiu

わたしは最悪。のmiumiuのレビュー・感想・評価

わたしは最悪。(2021年製作の映画)
4.1
『テルマ』のヨアヒム・トリアー監督作品。
自分に正直に生き方を選択してきた代わりに仕事も恋もなかなか方向性が定まらない主人公ユリアを描く大人のラブストーリー。

『テルマ』とは全く雰囲気もテーマも違う作品なので、監督・脚本が同じだというのが驚き。
仕事の選択もそうだけれど、「この人がパートナーでいいのか」「好きは好きだけれど、結婚を求めるタイミングが違う」など、将来をともに生きる相手との間に起こりがちな選択を描いていて共感できる。
「女性なら結婚を選んで当然」という描写ではないところが、今の時代に合っていると思う。

タイトルとは真逆の言葉をかつての恋人が主人公に言う場面、そのタイミングやシチュエーションが切なかったな。
とは言え、過剰にセンチメンタルな作品ではなく、選択の結果がどうなっても受け入れて前に進むユリアの姿勢が私は好き。観るタイミングや恋愛観によって、好みは分かれそうだけれど。
miumiu

miumiu