Yuri

わたしは最悪。のYuriのレビュー・感想・評価

わたしは最悪。(2021年製作の映画)
3.0
日本でも軒並み高評価だったので観てみました。ナルシストで承認欲求高めのどこにでもいるアラサー女子の恋の徒然。彼氏がどんどん格好悪くなっていくのだが・・・最初の一瞬で消えた彼氏が一番格好良かった(爆)ユリヤは優秀だからこそ、手が届きそうな道が多く、もっと上もっと上と悪循環に陥っている気がしました。常に先を覗き込もうとしていて、今現在自分が持っているもの、相手の顔をちゃんと見ていない。かと言って“最悪”な本音というほどのぶっ飛び具合もない安全運転の普通の大人になりかけ女子。男性もだけど、自分たちが大人だと思う大人になれるのって何歳なんだろう?いつになったら自分の中から幸せを紡ぎだせるのだろう?確かに、ユリヤを寺島しのぶくらいの年齢の女優が演じたら、愚かしくみえるのかも知れない。ということは、私自身は彼女くらいの年齢になれば自分が思っている大人になれると思っているということだ。でもきっと、その年齢になっても成長はしていても大人にはなれていない。きっと、幾つかの幸せな思い出と傷が増えているだけだ。傷でも思い出でもなく幸せを手にしていたいのが本音なんですけど・・・(爆)過去に手放してしまった幸せはもう二度と手に入らない。自分で精一杯で飽きっぽいから子どもなんていらない、恋人がいても他に両想いの相手が出来てしまうのは最悪なことではないけれど、その人生をマシに、マシから幸せにと足掻くのは人間の性なのではないだろうか。そう思うと、本作は現実的過ぎてとても悲しく切なく、結構な鬱映画でした(爆)
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