映画の主人公らしからぬ、ありがちな悩み、失敗、とくに信念の感じられない女性。
30歳にもなって…と思うかもしれないが、そこがまたいまの雰囲気をまとっている。
人によってはただイライラするだけかもしれない。
でも、こういう悩みや葛藤を持つ女性がものすごく多いのだろうという感じもあって、絶妙な仕上がりだなあと思う。
最悪というか最低の女性でもあるけれど、その背景にはさまざまな女性ならではの苦しみや辛さが散りばめられていて、見ているほうはいろいろ考えさせられる。
声高にフェミニズムを掲げるでもなく、ただしっとりと淡々と女性共通の苦しみや葛藤を感じさせるところが良かった。