PhilMarks

コンパートメントNo.6のPhilMarksのネタバレレビュー・内容・結末

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

長い旅の中でコンパートメントに居合わせた人との奇妙な関係性は、シベリア鉄道でも体験した。ある人は自分を迎え、ある人を自分は見送る。ただ場所を共にするだけの人もいれば、深く交わる人もいる。そんな奇妙な関係性も、あのロシアの電車も、車掌のそっけなさも、サモワールで作るお茶も停車駅も懐かしく、それだけで心が温かくなった。
ムルマンスクに着いてからのストーリーは想像できないものだった。お互いの欠けた部分を、お互いが埋めているような関係性がとても素敵だった。姉と弟の生まれ変わりのように見えた。それが長い線路の上の偶然の交わりによるものであることが素敵だった。
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