KEKEKE

コンパートメントNo.6のKEKEKEのレビュー・感想・評価

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)
4.0
- 過去がこびりついた重い足取りを乗せた車輪が疾走する氷の大地で、ケチのついた旅に同席する身軽な男
- ぎこちなく小気味良い会話と沈黙による応答が、目的地に向かう無機質な密室を彩り、2人の関係を着実に変化させる
- 好きな人と行きたい場所へ行き、お気に入りのものを記録するといった豊かな営みは、困難さの中に訪れる束の間の救済であったのかもしれない
- 便利になった社会で失われてしまったままならなさが恋しい

- 決して順調には進まない道中を暖かく照らすことができる2人が愛おしく羨ましかった
- うんざりするほど憎たらしい部分と理由もなく愛してしまえる部分が容易に同居するのが人間
- 2人の笑顔には不釣り合いに見える猛吹雪が、不思議と彼女らを拒んでいるようには見えない
- 過去を知ることは現在を知ること
- 俺もこんなに豊かな旅をしてみたい
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