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ストーリー・オブ・マイ・ワイフのAPlaceInTheSunのレビュー・感想・評価

4.3

(2022年9月2日鑑賞、記録漏れ)


1920年のマルタ共和国。
船長のヤコブ(ハイス・ナバー)は、
カフェに最初に入ってきた女性と結婚するという賭けを友人とする。
そこにリジー(レア・セドゥ)という美しい女性が入ってくる。
ヤコブは初対面のリジーに結婚を申し込む。
その週末、二人だけの結婚の儀式を行う。
ヤコブとリジーは幸せなひと時を過ごしていたが、リジーの友人デダン(ルイ・ガレル)の登場によりヤコブは二人の仲を怪しみ嫉妬を覚えるようになる…。 (公式サイトより)


属性が全く違う男女がひょんな事から急に電撃結婚。果たしてその後どうなるか…という寓話であり、実験・考察であり、波瀾万丈な人生についての大河ドラマ。とても楽しかった。


レア・セドゥの魔性ぶりは言うまでもなくはまり役で見惚れる。
今回の発見は相手役の俳優さん。
船乗りとして叩き上げでのし上がった、海の上ででこそ誰よりも頼り甲斐があり、生き生きとする男。しかし都会の社交界のパーティではてんでダメダメな男。そんな男を見事に体現した俳優ハイス・ナバー(GIJS NABER)さん、嬉しい発見。素晴らしい。
オランダでは引っ張りだこの俳優さんらしい。
イーサンホークを無骨に土臭く男臭くしたような味のある雰囲気。


都会的で刹那的で退廃的で最新カルチャーを享受する魔性の女。リジー。
に対して保守的でマッチョでアウトドアな男。ヤコブ。
リジーの属性に近い都会的でスマートな男、デダン。

クラシカル典型的な構図であるが、飽きさせず巧みな作劇で引き込まれる。

あんなに怪しいと思っていたリジーとデダンだが、周囲の人に聴取すると何も浮気らしい事はやっていないのだという。
ヤコブが見ていたのはリジーの幻想なのだろうか。
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