剣々

トリッキー・ワールドの剣々のレビュー・感想・評価

トリッキー・ワールド(2021年製作の映画)
4.3
金のため異国に殴り込み!そこに待つものとは?

ロンドンではタミル系ギャングのシヴァダスと地元のギャングピーターが抗争を繰り広げていた
シヴァダスを排除したいピーターは、インドで名の知れたタミル人のギャングであるスルリを陣営に招く
多額の褒賞のためにロンドンでもその手腕を発揮するスルリだったが、次第に自分のしたことの意味を知ることに……

イギリスとインドのギャングを描くインド映画
ギャングの抗争だけではなく、移民難民問題のように社会問題にも触れられていて興味深いです
どんな問題もテレビやネットで知っているだけと自分ごとに捉えるとでは意味合いが大きく違いますね….
これは非常に面白かった!!

ダンスシーン等もありやや長尺ではありますがテンポも良く長さはあまり気になりませんね
インド映画らしい音楽のチョイスもgood!!!
主役となるスルリもコミカルでクレイジーな人物かと思いきや頭脳派な一面もあり面白い!
その立ち位置もコロコロ切り替わりまさにジョーカーのような感じ
※キャラクターではなく役割としてのジョーカーです

前半から中盤にかけてギャングたちが抗争を繰り広げるギャングムービーが展開
ドンパチやらかしたり、相手の取引用の武器や金を奪ったりと面白い
そんな中でスルリが手腕を発揮していくわけです

そして後半は移民や難民の問題が出てきてダークな感じに…
シリアスな空気感が張り詰めピーターの恐ろしさも再認識
そこからのクライマックスが最高にクールで素晴らしかった!!
クライムムービーの様な計画から実行までのスムーズな流れ、最後の決戦の演出とテンション上がりますね
インド映画だったことを忘れる様な出来栄えです

ロンドンが舞台の一風変わったギャングインド映画でした!
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