このレビューはネタバレを含みます
「太陽の季節」の監督・主演トリオによる作品。これも文芸ものらしい(五味という登場人物がいるが、これは原作者の名前でもあり、原作は作家・五味宛ての手紙という形式らしい)。この当時はシネスコはまだ珍しい気がするので、力を入れて作った作品なのかも。
話の展開が悪い意味で予想外で、いつになったら本筋になるのかと思ったら終わってしまった(原作に忠実なんだろうか?)。即興で作った作品ってこんな感じ?というような。
神戸のロケはすごく絵になっている(梅田の阪急が出てくる)し、関西の裏社会をリアルに描いているのは面白いけど、もうちょっとうーん
撮影の山崎善弘は中平康の作品、「月曜日のユカ」なんかを撮ってる人らしい(この2作品は似てる感じがする)。二本柳寛の店に入っていくシーンで、一旦2人がカウンターに座ってから、奥の部屋に行くのをカットせずに撮影していて、あんなふうに止まったり動いたりしながら撮影するのは、なかなか難しい気がする。