hashi

アリスとテレスのまぼろし工場のhashiのレビュー・感想・評価

3.4
岡田麿里監督の最新作、
監督としては2作目
前作は欠点も多かったけど結構良い作品だったと思います。
でも今回はキツイな。
この監督らしいですが出だしから設定がすごく雑。前作はファンタジーだったのでその辺は緩和されて伝わりましたが今作は現実的な話の中でこの雑さにはついて行きにくかった。
街の製鉄工場の事故により工場に神の力が宿り世界と街が断絶される。
街は時間が止まり住む人たちは歳を取らない。変化を望むと神の調整作用で消されてしまうので住民は変化を避けて生活しているって設定なんですがその至る所がツッコミどころばっかりで序盤は萎えた。
生き物は普通に生活していてなぜか電気や水道ガスのインフラは生きてる。
食品も消費してるけどまた復活するのかよくわからんが無くなることはない。
生活していて老廃物は出てそうなのに成長しない。
時間が止まっていても夜がくる、でも季節は変わらない、とかあげ出すとキリがないです。
一人だけ成長してるヒロインに似た女の子がいてこれが話の重要な鍵になるんだけど、
そもそも主人公達が何年同じ姿のままか(後に10年以上は同じ時を過ごしているのはわかる)その子だけ成長してるということも伝わりにくく中盤この世界の成り立ちが明かされてやっとある程度理解できて面白くなった。
設定自体はうまく織り込めば出だしから面白くできただろうに勿体無い。
中盤設定がわかってからはこの監督お得意の恋愛ドロドロで女の争いが酷くてせっかく面白くなってきたのに別の形で萎えてしまった。
この人はSFやってもファンタジーにしかならないからそっち方面やったほうが合ってると思う。
それにしても自分が勉強不足なのかタイトルのアリスとテレスって結局なんだったの?
アリストテレスのこと?
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