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モガディシュ 脱出までの14日間のShinMakitaのレビュー・感想・評価

2.7
1990年、ソマリア…

国連加盟を切望する韓国政府は、アフリカ諸国の決議賛成票を得るためロビイ活動を展開していた。駐ソマリア韓国大使のハン・シンソンも3年前からこの地で生活し、なんとかバーレ大統領の歓心を買うべく、教育支援などアピールを続けていた。しかし既にアフリカ慣れして妨害を仕掛けてくる北朝鮮に大きな差をつけられている。そこで、本国から赴任した安全企画部のカン参事官によるマスコミ工作で北朝鮮の信用を貶めようとしたハンだが、駐ソマリア北朝鮮大使リムに汚い手を使うなと非難されてしまった。そんなわけでいがみ合うハンとリムだったが、12月某日、反政府デモが活発化し、遂にアイディード将軍率いる反政府武装組織USCが首都モガディシュに入り込み、暴動と略奪、武力衝突による大混乱が始まってしまった。各国大使館が「大統領寄り」のレッテルを貼られ焼き討ちに遭う中、ハンは警察にカネを払って大使館に警護をつけることに成功。だが国外脱出しようにも本国との通信手段も断たれ、館内に籠城しながら途方に暮れることになる。そんなある夜、大使館前にリム大使ら北朝鮮の人間たちが家族連れで現れた。暴徒の攻撃で大使館を破壊され、頼みの綱の中国大使館も焼け落ちてしまい、行き場を失ったというのだ。ハンは悩みながらも、天敵である彼らを保護するため大使館内に引き入れるが…

「モガディシュ」


以下、ネタバレまでの14日間。


➖➖➖


実話という触れ込みだけど、あの終盤の「マッドマックス 怒りのキムチロード」みたいな展開もノンフィクションなのかどうかわかりません。でも本当かどうかはともかく、これは映画の目玉中の目玉として最高にアガリました。政府軍と反乱軍、どちらも均等に「非道」に描かれていて、味方皆無の極限状態が良く出ていましたね。主要男性キャラ5人…韓国側のハン・カン・コン(覚えやすい!)北朝鮮側のリム&テが綺麗にキャラ分けされているのも素晴らしい点。スンワンさんは活劇の名手なので、サバイバルアクションとしての緩急の付け方は文句なし。笑いあり涙ありの娯楽大作として一級と思います。


ちなみに、みんな大好きブラックホークダウンの舞台は本作の3年後。ソマリア内戦の端緒を知る意味でも重要な一本。オススメ!
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