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モガディシュ 脱出までの14日間のwksgknchのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

内戦に巻き込まれた北朝鮮と韓国の大使館の脱出劇。
いわゆる実話物。

とにかく暑そうなオープニングから、
タクシーを誘う感じ、80年代が伝わる空気感。
モガディシュはソマリアの首都。

国として認められたい南北が工作をしながら、
互いに出し抜こうとする。それをわかって転がそうとするソマリア政府。
なんだか平和な時間が流れていると思った矢先に転覆を狙う反政府軍が立上り、内戦へ。一気に混乱とする国内、その中で大使館は脱出を試みる。
ここから一転、生死を分かつぎりぎりの物語が始まる。

北と南の生活や信条、接し方や警戒心など、今でも通ずるところはあるかもしれないし、30年前だとよりその緊張感はあったことだろう。相容れないことが絶対的にあるはずだけど、直ぐそこに死が迫っていると感じた時、生きのびることが大前提となったとき、人は肩書や立場を捨てて、協力し、信頼しあう。いくら対立する関係であっても。

基本は南が上に立っているが、危険な地に飛び込んでいく際の現場応用力は北に分があり、場面場面で立場がコロコロと変わることが観ている側からすると飽きないし、緊張感があるし、面白い。

人が笑いながら人を傷つける、子供が銃を持ち笑いながら撃つ、目には目を歯には歯をの考えだと銃で打たれても文句いえないわけだが、そんなことも考えさせられる場面がある一方で子供が危機を救ったりもする。

事実物を扱いながらも、決してエンタメ性を失わない、笑いあり、怒りあり、涙ありの物語を製作できるのは感嘆。
ラストは胸熱くなる展開です。

気づいたこと、映画内の弾丸は文字通りきっかけのトリガーでしかない。
もう1点、説明セリフがほんと無い。

宇多丸さんのムービウォッチメンにもなりました。
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