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戦場のピアニストのkerokeromanのネタバレレビュー・内容・結末

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

100年も経たない過去に実際起きたんだ、と思うと気持ちが落ち込むし、いろいろなことを考えさせられる

そういった意味では陰惨な描写なども包み隠さず表現しているし、こんなことがあったという事実を伝える映画としては評価に値すると思う

ただ、一本の映画としてみたときに、内容のほぼ8割がドイツ軍の悪逆非道で、それ以外のドラマ部分は残り2割程度しかなかったように思う

事実をもとに作られているので原作に忠実に作るとそうなるのかもしれないが、“ピアニスト”要素はとってつけた程度にしか物語に影響しておらず

勿論、そこも制作者の狙った通りで、戦争の世の中でピアニストなんて職業はほとんど何の力も持たないんだよ、でも最後の最後でそういうことをわかってくれる存在が敵の中にもいるのだ、ということを描写するために敢えて“ピアニスト”要素少なめにしたのかもしれない

ただ、そういった内容を予期しておらず、もっとドラマティックな展開になるのかな?と思っていた自分にとってはかなり肩透かしを食らった内容だった

これが”様々な意味を含めての”面白い映画か、と言われるともう少し表現方法などで工夫ができたのでは?と思ってしまうところがあった

決して悪い映画ではなかったと思うが、自分の予想とは全然違う内容だったうえに楽しみ切れなかった、というのが素直な感想かもしれない
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