凛

戦場のピアニストの凛のレビュー・感想・評価

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)
4.1
自身もユダヤ人であるエイドリアン•ブロディが実在のピアニストを演じ、29才最年少でオスカーを受賞した作品
後に『ブルータリスト』で再びオスカーを手にするが、同じホロコーストが舞台でもアプローチが全く違う

ポーランドでごく普通に暮らしていた一家が、ユダヤ人差別の波に飲み込まれていく様子
かなりリアルな描写で、想像以上の早さで、ゲットーに追いやられ、街中から連行されるユダヤ人達、有無を言わさず射殺される人達
爆撃で荒廃していく街、ボロボロになっていく人々の身なり、捨て置かれた遺体
大切な人達も散り散りバラバラになっていく
奇跡的に逃れることができたシュピルマンだが。。

当時、アメリカなどに逃れたユダヤ人もいたが、欧州のユダヤ人が迫害されていく中、他の地域の人々は、手を差し伸べず約600万人のユダヤ人を見殺しにした
ホロコーストの惨劇は忘れることなく語り継がれている

戦後、イスラエルが建国(聖書にユダヤの民はイスラエルに戻るとある為)されて、ユダヤ人が集まって住むようになったが、宗教的、人種的争いは絶えず分断は深刻だ
特定の人種を差別したり攻撃したり
過去から何を学んで、何を忘れているのか
凛