オヨヨ

戦場のピアニストのオヨヨのネタバレレビュー・内容・結末

戦場のピアニスト(2002年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

戦争を扱った作品は消耗するので、以前録画していたものを少しずつ鑑賞。
どうしても今見なければならない気がして。

人種を理由に暴言・暴力を振るうシーンを見ているのが辛い。問答無用の殺人シーンが多すぎるが、実際はもっともっと酷いことになっていたのだろう。人間っておそろしい。

裕福で文化的なシュピルマン一家が次第に追い詰められていく息詰まる緊張感。キャラメルを切って食べるシーンは後から考えると泣ける。
後半はほぼ傍観者的な彼の眼から見たポーランドの人々の姿が描かれる。閉じこもって窓から外を覗く目線を私たちも経験する。音楽の美しさが救いだが、立場が変わってのラストも虚しい。

人種を理由に虐待、虐殺されるということは、自分である事を否定される事だし、生き残ったとしても、精神も肉体も相当なダメージが想像される。戦後どうやって回復していったのか…
ポランスキー監督の人生も相当な闇を感じる。

瓦礫の山となった街。
映画のセットでは無い現実の映像が毎日のように流れている。
人間ってどうしてこんな事を繰り返さなければならないのか? 
オヨヨ

オヨヨ