べらみー

劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!のべらみーのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

3回鑑賞済みです。

Δ小隊の新メンバー、新型機体の登場、更には公開直前に初代、7でお馴染みのシリーズ大人気キャラのマクシミリアン・ジーナスとの登場に加えて、闇落ちしたワルキューレのような存在が明らかになり、これ以上無いくらいに上がる鑑賞前の期待値。

特大のサプライズでもおかしくないYFー29を駆るマックスの存在を予告の段階で惜しみなく披露するところや、「銀河争奪歌合戦」という魅力的すぎるパワーワード、同時上映のマクロスFの続編のこともあり、過去シリーズのキャラが登場して歌合戦に!と言う妄想のような「お祭り感」を期待する自分がいました。

本編はストーリーが非常に良く纏まっており、楽曲はどれをとっても素晴らしく、終盤は歌と映像とストーリーそれぞれが互いに引き立て合い、加速度的に盛り上がっていくマクロスの真骨頂も堪能出来ました。

しかし残念ながら私が期待した「お祭り感」はそれほど無く、初回鑑賞時の感想としては、私の期待を超える出来とは思えませんでした。

また、銀河争奪歌合戦というパワーワードに見合うほどお互いに歌で戦っているという感じはあまり無く、もっと言えば良曲揃いの新曲がしっかり聴けなかったのも残念でした。

2019年のクロスオーバーライブでタイトルが発表された時に強調されていた「!!!!!!」の数が5個では無く6個という点も「誰が欠けても不完全?そんなの必然!」と歌うワルキューレにはしっくりこない気もしました。

総じて、初回の鑑賞では近年のアベンジャーズのエンドゲームやシン・エヴァンゲリオンなどのシリーズの集大成的な映画の流れを汲んだ作品であることを期待し過ぎてしまったが故に、自分の中でハードルが異常に上がり過ぎてしまい素直に楽しむ事が出来ませんでした。

2回目の鑑賞からは気持ちをリセットし「マクロスΔの劇場版」として観たので、とても楽しく見ることが出来ました。

激情のワルキューレで描かれたウィンダミアとの戦争やハヤテ・フレイアのその後を描きつつ、過去シリーズのファンへの目配せも忘れないなど、掌を返すようですが本当に傑作だと思いました。

受け止めきるには時間がかかりそうな結末ではありましたが、マクロスが好きで良かったと思える作品でした。