メシと映画のK佐藤

劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!のメシと映画のK佐藤のネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

イマイチ盛り上がりに欠けて面白くなかったテレビ版のダメだった部分を悉く無くして傑作に仕上げた前作。
今度は完全新作と云う事でどうなるものかと思っていたのですが、今回もばっちり快作でありました。
尚、本作も同時上映のFの短編同様、テレビシリーズではなく前作の劇場版の流れを受けた内容になっているので、予習としては劇場版前作を観るだけで十分かと。

段々と距離が近づいて行き恋人同士として完成する主人公とヒロイン…と云う従来の流れを逆にした構成の妙と、テレビ版や前作で拾い切れていなかった事柄の補完が出来ていた事。
この2点が、高評価の要因となっています。

まず前者に関して。
冒頭でハヤテとフレイアが恋人同士となってしまうのでこれじゃ話が広がって行かないじゃんと思っていたら、ウィンダミアの民の短命絡みの話で二人の間に距離が生じ、最後は再び愛し合う間柄になる…と、従来の展開とは真逆になっていた点が新鮮で面白かったです。
しかも、フレイアが命を落とす顛末になるとは思わなんだなー…💦
人の想いは時や場所を超越する…これを個人的にマクロスシリーズのテーマだと思っているのですが、己の寿命と云う時の障壁を乗り越えてでも己の想いをフレイアが伝えると云う本作のラストは見事にそのテーマに合致していて、そこは巧いなーと思いました。
尚、前作の歌を過度に唄い過ぎるとどうなるかの描写や、新キャラのウィンダミアの神官等顛末に至る伏線はしっかり用意されてます。

後者に関して。
全貌は明らかになりませんが、恐らくΔで皆が一番知りたがってるレディMについてかなりの部分まで本作では明らかにされます。
他にもハヤテ・フレイア・ミラージュの三角関係の顛末等、前作やテレビシリーズの補完を本作ではやってくれています。

個人的に嬉しかったのは、過去のシリーズとの繋がりを沢山見せてくれていた点。
何かと話題だった天才マックスの登場は勿論の事、エキセドル、メガロード01、シャロン・アップル等々シリーズのファンならニヤニヤ出来る事柄が盛り沢山となっています。

星の歌い手の細胞から新たに生まれたフレイアの生まれ変わりの様な少女や事件の黒幕だったイプシロン財団等々、続編をいくらでも作れそうなのですが、果たして…。