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サンダーバード55/GOGOのdm10foreverのレビュー・感想・評価

サンダーバード55/GOGO(2020年製作の映画)
4.0
【昔の未来】

まだ僕が小学生だった頃、夏休み、冬休みといえば山奥に住むじいちゃん家で過ごすのが定番だった。

それはそれは本当に山奥。
とは言え、じいちゃんは元炭鉱マンで、その山というのも炭鉱マンたちが暮らすコミュニティがある場所だったので、ポツンと一軒家とういわけでもなく団地もあったしスーパーマーケットもあったし学校もあった。

でもやっぱり都会っ子の僕ににとっては「何にもない」。
友達もいないし…。
という感じでおじいちゃんと一緒に時代劇や相撲中継を見る毎日。

そんな中、楽しみにしていたのがマチャアキの「西遊記」と、このサンダーバードでした😊

多分どっちとも再放送だったとは思うんだけど、何もないという環境加算も相まって、今でもこの2つのテーマ曲を聴くだけで何だかウルウルしてしまいます😂
なんか懐かしくてね…。

というところでの今作。

🎵5(ジャ~ン!)4(ジャ~ン!)3(ジャ~ン!)2(ジャ~ン!)1(ジャ~ン!)0(ゴ〜〜〜🚀)THUNDERBIRD are Go!

もうこのイントロを聴くだけで一瞬であの頃ののdm少年に戻ってしまう😊

だから、ホントに今回大きなスクリーンでこれを観たときはこの曲の開始1秒でウルウルしてしまったよ😂

ぶっちゃけて言うとストーリーは余り覚えていなくて(😅)、あれ?正義のヒーローやったか?何か敵とかいたっけか?とか必死に思い出そうとしたんだけど、必要なかったみたい😁
これに関しては全く予備知識とかは必要なくて、単純に「好きか、嫌いか」だけだと思います😊

当然僕は好き。

で、この作品が作られたのは1960年代なんだけど、そう考えるととても斬新なビジュアルで、時代的な古さは全然感じなかった。

勿論出てくるガジェットやファッションなんかは当時の色が強いけど、そこをマリオネットやミニチュアで表現していることで独特の世界観が出来上がっていて、時代や場所などにも縛られない設定になっている。
因みにこれは「人形劇」ではなく「スーパーマリオネーション」という1つのアートという位置づけとなる…らしい。

物語の舞台は2060年。
つまり今よりも未来のお話。
1960年代の人たちが考えた100年後って実際よりもかなり飛躍している部分もあるし、逆に想像が追いついていない部分もあるし…。

でもあの頃に「未来の夢」をみてくれた人達がいたから、そのうちのいくつかが現実になったんだろうなって思うと、昔の人達が思い描いた未来は、ちゃんとした現在に繋がってるんだなって感心もする。

今じゃ当たり前の「自動操縦」だってあの当時は「1」どころか「0」だったのに、未来にはこれがあるって描いているのも夢が生んだ現実だよね。

そういういろんな想いや夢が詰まった作品って、その「未来」である今観るからこそ面白い。

僕の思い出の中にある「あの頃」と「未来」が閉じ込められている今作。
忠実に再現されているのもとても嬉しかった。
本当になんの違和感もなくタイムスリップ出来ます😂

日本語吹き替えの声優さんも地味に豪華。
何気に今作の本気度が伺えます。

当時をご存じの方は勿論、今まで観たことがないという方でも楽しめると思います😊
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