The sonってニコラスだけじゃなくてピーターのことでもあったんだね。
10代のころかなり鬱にちかいところまでいって入院したりもしたから観てるだけで心臓がぎゅっとなる。そしてつくづくわたしは環境と家族に恵まれて生き延びたんだなと痛感した。ほんのちょっと道が違えば今ごろどうなってたかわからない。愛は偉大だけど、できることとできないことがはっきりある。その線引きは残酷に見えるかもしれないけどほんとは絶望しなくていいはずなんだよ。愛にできないことがあったとしてもそれは愛が無力ということじゃないから。とはいっても愛情こそがその理性をぐちゃぐちゃに巻きこんで竜巻になるから引き裂かれてしまうんだけど。
もう退院したいってぐずるわたしを「ごめんね、ごめんね」って抱きしめる家族のほうがずっとひどく泣いてたなと思いだす。毎回おみやげをいっぱに抱えて来て、帰りには車が見えなくなるまで手を振ってたのは家族のほうだった。生き延びて回復した今なら、わたしを退院させない・つれて帰らないという決断が彼らにとってどれだけ辛くて犠牲の大きい愛だったかわかる。