ちゃな

流浪の月のちゃなのレビュー・感想・評価

流浪の月(2022年製作の映画)
4.3
『私、可哀想な子じゃないよ』
「最終的に逃げる場所のない子」
『見たいようにしか見てくれないのかもね』

印象的な3つのセリフ。
これに交わる時の更紗ちゃんの表情、
真実を知ってる私からしたら、切なかったり
苦しかったり、居た堪れない気持ちになった。

愛=性欲 でもないし
愛=従順 でもない。
愛する人と分かり合えんの、すごくすごく辛かった、辛かったね。

詩集を読むシーンが2回あったけど
どちらのシーンもすごく好きやった。
人と違う事は苦しいけど時に愛おしい。
"きっと人と違うから、愛せたし愛された"
そう思える日が来てほしいなと思った。
愛してほしい人に"自分自身を見て"と、伝える勇気、理解してもらう難しさ。

「更紗は更紗だけのものだ。」
口数少ない文の力強い言葉、だけど文だから言えた言葉だと思う。

「大人の人を好きになれないことだよ。」
「小さい子が好きなんだ。ごめんね。」
伝えたい言葉と伝えるべき言葉を文は
更紗相手に、あゆみさん相手に、伝えてる。
伝え方で大きく意味は変わってくる。

物語全体が主人公達みたいに"分かってもらえないかも"を前提に少しずつ伝えてくるような作品やったように思う。
自分を見せるって、勇気いるよね。
受け取り手が違えば大きく意味も変わってくる。


役者さん方の演技が凄すぎたので
2時間30分の長さ感じんかった。
横浜流星さんの迫る狂気は目を瞑りたくなる程の圧迫感、本当に怖い。
相手取る広瀬すずさんの演技も観てるだけで辛くて、嫌という程説得力が増してた。
苦手な人は観るなら映画館より家の方がいいかもしれないね...
子役のお2人もすごく素敵、生きてた。

てか松坂桃李さんウエストある?大丈夫??
ちゃな

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