シトリン

流浪の月のシトリンのレビュー・感想・評価

流浪の月(2022年製作の映画)
3.6
観ようと思っていてなかなか観れなかった映画をようやく鑑賞。

最初長く感じたけど、やっぱり空気感が「悪人」「怒り」の李監督だと感じる。

10歳の少女と19歳の大学生。
特に性的なことはなく、お互い心がなんとなく繋がっていた。でも周りは放っておけず、大学生は変人扱いとなり逮捕される。
10年も経てばおかしくない関係が築けるのに。

時は経った。今なら自由だけど、やっぱりおかしいと言われる。誘拐では無くとも世間では誘拐した男と誘拐された女の子。生きづらい中、2人にしかわからない世界観があった。

彼氏役の横浜流星が大分ヒールな役に回ってる。過去の事件がキッカケで愛している元少女の彼女に自由を与えない。いざ、彼女が離れそうになれば無理やり犯そうと暴力まで奮う器の小さい男化してゆく。この役よく引き受けたなと思った。

松坂桃李のジトーっとした雰囲気が不気味さを増していて李監督の元でキャスティングされる広瀬すずが不思議と染まる。

終始暗いけど、なかなかいい映画と思う。